松岡社長のスペシャルインタビュー
Vol.3
においの解明。世界に、人類に、大きなインパクトとギフトを残す挑戦。におい×AIで、目指すは“においの民主化”
幼少期編、高校大学編、起業編と3部作。いよいよ第三弾、起業編
REVORN創設STORYの最終章
インターン、就職活動
「自分はプログラミングができる!」と思っていました。しかし大手のインターンを経験し、現場で使っている開発環境などさっぱり意味が分からず、自分がどれだけ無知であるかを思い知らされることになりました。正直その時は、エンジニアになんてなりたくない!と思ったほどです。
就職活動を行っていく中で内定ももらえましたが、その会社でできることは決まっていて本当に自分がやりたいことはできないのではないかと強く思うようになりました。修士課程1年生の時、東京のベンチャー企業でインターンを行っており、その会社の社長に突然「会社をつくったら?この部屋使っていいよ。」と言われました。「まぁ、やってみるか。」と軽い気持ちで決断し、起業することになります。
当時はECサイトなどを作っており、ありがたいことに知り合い経由で数百万の案件を獲得することができていました。この時は長崎に在住し、オフィスを東京に置くという形をとっています。そしてあっという間に1年が経ち、上京、その頃は確か温度計アプリを作成するiOS系アプリ案件を受諾開発していました。
大学では情報系の学部だったので、例えば言語を動かしているアセンブリ言語を手入力で01,01のようなビット入力させて機械やCPUがどのように動いているかを勉強していました。そのため、実はECサイト作成も温度計アプリ開発も実務経験はありませんでした。ですが大学で概念的なことを学んでいたおかげで、独学で実務を行うことができましたし知識の吸収がしやすかったです。
レボーンの語源
リボーン(reborn)とレボリューション(revolution)が由来です。古くていいものを新しくするという考えが語源になっています。実はレボーンのロゴの Rは、!と?を組み合わせて作っています。弊社missionである「においのなんとなくをなくす」ためには、たくさんの驚きや発見、そして疑問の繰り返しをしてたどり着けるものだと考えているので!と?を組み合わせたデザインとなっています。
iinioi Cloud作成
2回オフィス移転をした後、iinioi Cloudの作成を始めました。2週間ほどで完成し、新しい人材の採用も始めました。
正直当時は、会社というよりまだまだサークルの延長線上感がありましたし、社長っぽさも全然ありませんでした。さらにいえば大学の研究室に近い雰囲気だったので、子供だったなと思います。そんな中CFOを迎えましたが、売り上げは思うように伸びずすぐに倒産の危機を迎えました。ここでは話せないようなことがたくさん起きましたが、危機からの巻き返しは非常に早く、3ヶ月程度で倒産の危機から抜け出しました。
少しずつ立て直しがうまくいき始めたころ、iinioi Cloudの製品化が目前となってきました。しかし、やはり開発には非常にお金がかかりるため、資金調達の必要性を強く感じ、事業計画書を書き始めました。それはたしかに、私がこの人類に残せる、人工の鼻でした。この事業計画書が完成したころ、従業員との方向性があわなくなり意見が割れることが多くなりました。なぜなら、これまで事業計画書がなくとにかく自由に開発やセールスをしていたからです。事業計画書が完成し、その方針に基づいた仕事をするようになったため、事業計画書作成前に入社したメンバーと事業計画書作成後に入社したメンバーで方向性が合わなくなりました。退職者が出ることは残念なことですが、事業ステージが上がったと前向きにとらえるようにしました。
コロナウイルス蔓延
世界でコロナウイルスが蔓延し、テレワークが当たり前になってきました。当時レボーンでもテレワークを導入し、途端にやりとりは業務連絡ばかりとなっていました。そんな中次々と社員が退職をしていきました。その時に初めて、テレワークに伴うコミュニケーション不足を感じるようになりました。すぐに対策をとり、就業前15分ほどオンラインで雑談タイムを設けてみましたが、やはり直接会って話をすることにはかなわないと思いました。結局は少しずつテレワークを緩和してき、オフィス勤務を増やしていくことになります。
現在は、原則全社員が出社勤務で日々研究開発を行っています。話は少しそれますが…
レボーンは、においのなんとなくをなくす、においの可視化を目標にしています。
それはまだ世の中で誰も成し遂げていないことです。コミュニケーションもそうですが、まだ世にないことを成し遂げるためにはたくさんのディスカッションやトライアンドエラーの繰り返しです。
そのためには、やはりリモートで黙々と仕事をするのは、事業目標と実態があっていないように思います。 例えるなら、飛行機がない時代にライト兄弟が飛行機を飛ばそうとしているようなものです。彼らがリモートワークが可能な時代に同じ試みをしようとしたときに、羽の角度やどうすれば飛ばせるかをオンラインで議論をしただろうか。きっと、ひざを突き合わせ、実機を見ながら、ディスカッションを繰り返したのではないだろうかと思っています。
弊社は今まさにライト兄弟のにおいビジネス版です。世の中にないものを定義し、新しい産業を生み出そうとしています。その道のりは、簡単ではなく非常に険しく難しいものです。なぜなら自分たちが新しく切り開いていくからです。ですが、この困難な道のりの先には、世界にそして人類に大きなギフトを残すことができます。
リモートワークが普及した現代において、全社員出社勤務は時代に逆行しているように思われがちですが、この思いや考えに共感してくれる社員とともに、このにおいビジネスをさらに飛躍させていきたいと考えています。
全3作のCEOインタビュー、いかがでしたか?また事業が進んだタイミングでCEOの思いをお伝えできたらと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。